ある年会社で野球大会の開催が決まった
会社に勤めていると、時折イベントが開催されることがあります。
よくあるイベントだと「新人歓迎会」や「定年のお疲れ様会」、「忘年会」や「新年会」もよくあるイベントです。
しかし、新型コロナウィルスが蔓延してからは、こうしたイベントもすっかりなくなってしまいましたけどね。
今回の話は、まだ新型コロナウィルスが蔓延する前の出来事。
ある年会社が主催する野球大会が開催されることになりました。
どこぞのグラウンドを借り、そこで支店対抗の野球大会をする!
会社を挙げてのイベントらしく、当時社会人になって間もなかった私はこうしたスポーツ系のイベントもあるんだなあなんて思ったものです。
それを聞いた部長は激怒していた
部には部で最もえらい部長という役職を持つ人がおりまして。
私の当時の上司にあたる人でもあったのですが、この上司が中々の頑固おやじ(笑)
それも部員を思っての発言も多かったので、部内では良い上司と評判ではあったんですけどね。
私もお世話になったので、この上司さんとは仲良くさせてもらっていました。
ある日総務部の人が、野球大会の開催が決まったとうちの部長に報告に来たのです。
しかし、これを耳にした上司は激怒しましたorz
まだ若かった私はびっくり( ゚Д゚)
上司が激怒した理由は・・・
総務「○○部長お疲れ様です!今度会社を挙げて支店対抗の野球大会をすることになりまして」
部長「はあ?野球大会?」
総務「そうなんですよ~、で、部長の部からも参加いただきたいなとお願いに・・・」
部長「ふざけるな!うちは工事部隊だ、万が一怪我したらどうしてくれる?責任とれるのか!」
総務「いや・・・それは・・・」
部長「受けた仕事を怪我でもしてできなくなったら誰が責任とるんだよ」
総務「えっと・・・」
部長「うちは人を出さない、以上」
総務「はい・・・」
周りの部員はポカーンですわ(笑)
こうしてうちの部からは野球大会に出場する人はいなかったのでした。
確かに怪我でもしたら仕事に影響出るよね
まあ何と言いますか、部長は怒ってはいましたが言っていることは理路整然としていました。
野球大会をするのは構わない、だが声をかける部署をもっと考えるべきだ。
直接お客様と打ち合わせを行い、工事をする部隊、いわば体を資本としている部に声をかけたことに怒っていたんでしょうね。
怪我でもしたら仕事に穴をあけてしまうわけで。
それが遊びで怪我しました!しかも会社の行事で!なんてことになれば、目も当てられない。
会社は仕事をするところであって、それが最優先である。
そんな考えだったのかもしれません。
その時は部長の言うことももっともだなとは思いましたね。
部員のほとんどは出場しなくていいことを喜んでいた(笑)
そして何より、部員のほとんどが部長を支持していたというのも大きいでしょう(笑)
「休日に野球大会とか行きたくねえに決まってんじゃん(笑)」
そんな先輩が多数( *´艸`)
部長はそんな部の空気を察していた、もしくは部長自身も・・・。
なんて考えたりも(笑)
しかし、部長にはれっきとした大義名分があったわけで。
だから総務の人も引いていったのです。
部員のほとんどは野球大会を歓迎しておらず、休日は休みたいと考えていたんですね。
特に体を使う工事部隊となれば、休日は体を休めたいですから。
こういうところも部長が人気のあったところかもしれない
部員が何が好きで、何が嫌い。
そんなことをある程度理解していたから、野球大会を拒否したともいえる面がありそうでした。
部長自身、体を動かすこと自体は好きだったんです。
山登りが趣味というくらいでしたからね。
しかし、部員を見てみれば、だれもがそうした趣味を持っているわけではない。
しかも休日開催ということになれば、わざわざ貴重な休日をつぶして疲れに行かなくてなならないのです。
この辺も配慮してくれたのかもしれません。
理由はどうあれば、部員の大半が嫌がりそうな野球大会を一蹴してくれた部長。
何気に人気がある理由、それがわかったような気がしたエピソードでもありました。
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